国立社会保障・人口問題研究所が気になる調査結果を発表した。「出生動向基本調査/結婚と出産に関する全国調査(独身者調査)」で明らかになった若者世代の結婚離れだ。
異性の交際相手を持たない未婚者が増加し、男性で6割、女性で5割に上り過去最高となっている。そのうちの半数は、交際相手をもたず、かつ交際を望んでいない未婚者となっている。
結婚する意思がある人の割合はというと、いずれは結婚しようと考える未婚者の割合は、いぜんとして高い水準にあり、男性86%、女性89%と高い水準を維持している。
この調査結果から浮かび上がってくるのは、結婚願望は高いが交際相手を持たない未婚者が増加傾向にあるという、ある意味相反した傾向だ。
調査結果から、その背景を探ってみた。
1年以内に結婚する意欲のある未婚者の割合を、就業状況別にみると、男性では大きな差が見られ、自営・家族従業等、正規職員で高く、パート・アルバイト、無職・家事などで低い傾向がみられる。
結婚の利点に関する回答を見てみると、「自分の子どもや家族をもてる」が増加傾向であるが、女性では「経済的に余裕がもてる」も増加していることが特徴的だ。
結婚することを考えたとき、気になることをたずねた。男女ともに「生活リズムや生活スタイルを保てるか」「余暇や遊びの時間を取れるか」「お金を自由に使えるか」が上位を占めている。
結婚する意思のある未婚者が、結婚相手に求める条件としては、男女とも「人柄」を重視または考慮する人が最も多いが、「家事・育児の能力」「自分の仕事への理解」も大多数の未婚者が重視している。
とくに「家事・育児の能力」は「重視する」割合が顕著に増加している。
女性では「経済力」「職業」を考慮・重視する割合が高く、とりわけ「経済力」「職業」を「重視する」割合は、今回の調査で明瞭な増加傾向が見られる。
未婚者の就業の状況を見ていくと、今日的な特徴が出ている。
今回の調査では就業している割合は18~24歳男性で45.2%、女性で51.8%、25~34歳男性で83.2%、女性で83.9%であった。
いずれの年齢層においてもパートや派遣として働く割合が上昇しており、正規雇用者の割合が1990年代に比べ、男女とも大きく低下しているのが特徴のようだ。
若年世代の正規雇用者が減少し非正規雇用者が増加するという、就業構造の変化が背景として浮かび上がってくる。