最近、経済関係記事を読んでいてよく目にするのが「日本化現象」という言葉だ。
例えば、欧米経済の「日本化現象」とかグローバル経済の「日本化現象」といった表現を目にする。
最初のころは何とはなしに読み飛ばしていたのだが、何回も目にするので、次第に気になるようになった。どうやら、この「日本化現象」という言葉、日本が褒められている言葉ではないようだ。
日本経済でよく使われる表現に「失われた20年」というのがある。これは、日本においてバブル景気後の20年以上にわたって経済が低迷している期間を指している。さらに、「失われた30年」になるとの見方も出ている。
経済成長が低迷し、しかもその期間が長期化している。
経済主体がバランスシート調整に直面し、金融システム不安、資産デフレ。
これによる需要の減少と成長率の低下が長期化している現象。さらにはデフレ経済を伴っていることが経済再生を一層困難にしている。
こうした日本経済の持つ様々な問題点を捉えて「日本化現象」と言われているようだ。
特徴的な事柄を見てみたが、最大の課題は、「政治の不安定さ」ではないだろうか。
小泉首相の退任以降の政権は、ほぼ1年程度でころころと変わり、毎年のように首相交代が繰り返されてきた。その過程では、マニュフェスト(政権公約)で掲げた公約も実現性に乏しく、その公約が完全に有名無実化している。にもかかわらず、国民に信を問うことなく、首相交代(政権交代)を繰り返すことで政権維持している。
「政治の不安定」は間違いなく経済が混乱しているようだ。
今年になって政権交代したアイルランド、ポルトガル、ギリシャ、イタリア、スペイン。さらにはアラブ諸国での政権交代。いずれも経済自体が混乱している。
日本経済の停滞をもたらしている背景としては、長引くデフレの顕在化だ大きい。今後とくに大きな影響をもたらすのは、日本の人口が減少局面に入っていることのような気がする。
少子高齢化をも相まって、生産年齢人口(15歳~64歳)は既に減少に転じている。こうした労働力人口の減少が重要の減少、デフレの進行を助長しているとも言える。
「2012年問題」ということが言われている。
団塊の世代が労働市場から引退するのが2012年。かっては「2007年問題」と言われ、団塊の世代の大量退職が始まった。しかし、高年齢者雇用安定法改正により60歳定年後も65歳までは雇用機会を提供する取り組みが行われてきたが、それが終了し、団塊世代が労働市場から引退する2012年が本当の山場となる。
つまり来年だ。
このことがさらなる消費需要の抑制、デフレ経済の回復が進まないということになるのではないか。
そこに政府、民主党が進めようとする、消費税増税や年金見直しなど国民への負担増を求める政策が来年の通常国会に出てくるとなると、さらに消費が落ち込み、景気回復ははるかかなたに遠のく悪循環に落ち込むことになる。