先日、総務省から「平成23年平均の労働力調査(詳細集計、速報)※岩手県、宮城県及び福島県を除く全国」が発表された。
それによると、平成23年平均の雇用者(役員を除く)(4918万人)のうち、正規の職員・従業員は3185万人と、前年に比べ25万人減少した。その一方で、非正規の職員・従業員は1733万人と、48万人増加している。
【参考情報】
>労働力調査(詳細集計) 平成23年平均(速報)結果【総務省】
雇用者(役員を除く)(4918万人)に占める非正規の職員・従業員(1733万人)の割合は35.2%で、前年に比べ0.8ポイントの上昇となった。非正規の割合が3分の1を超えるまでになっている。
これを男女別に見てみると、男性は19.9%で、女性は54.7%と過半数を超えている。
非正規雇用のうち、増えたのはパート・アルバイトや契約社員・嘱託で、派遣社員は規制が強化される方向であることが影響しているのか、2008年をピークに減少傾向にあり、平成23年年は横ばいだった。
非正規雇用を年齢別にみると、特に15~24歳と55~64歳で非正規の割合が上昇している。
55歳以上は平成23年平均で51.5%となっている。55歳以上の非正規雇用の割合が過半数となっているということは、定年を待たずに非正規化が進んでいるということなのだろうか。
15~34歳は32.6%、35~54歳は29.3%となっている。この世代においても3割は非正規雇用ということになる。
就業構造が大きく変化しているのがわかる。
こうした背景にあるのは、企業が人件費を削減するために非正規雇用のウエイトを高めているからだ。
求職者側が非正規雇用を希望しているのではなく、正規雇用を望んでいる。しかし、企業は先行きに不安を持ち、正規雇用に慎重な姿勢を強めている。働く側から言えば、雇用環境の悪化から、あきらめのような感じがまん延しているような状況ではないだろうか。
こうした状況が続くことに、日本経済の先行きを案じる。
経済成長と国際的なグローバル競争力を支えるのは人的資本だ。そのための人材の確保・育成・有効活用こそ成長力の源泉だ。
日本経済を成長させていくためにも、現在のような企業の雇用政策は転換しなくてはいけないと思うのだが。
そのための、政治の役割も大きい。
しかし、取り易いところから取る消費税増税を振り回すだけで、日本経済の成長力確保、拡大に向けた長期的戦略など全く見えてこない。
悪循環の繰り返しだ。